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小説
第三章:第三の名前と共存の音
「さて、どう解決したものか…」 アオは頭を抱えながら、シマの街の、言葉が生まれる場所とされるコトノハの木の下に戻ってきた。 彼は言霊をそっと撫でながら、君は、どちらの親にも受け入れてもらえないのか…、と呟いた。 その時、ふと、アオは考えた。 ナゾは答えを探し、マイゴは居場所を探す。 二つは相反するようで、実は深く繋がっているのではないか? ならば、これでどうだ。 ペンをとり出すと、コトノハの裏に、言葉が持つ真の望みを書き記した。 「吾は問う者。吾は探す者。 答えがわからぬから、彷徨う。 居場所がわからぬから、問う。」 そして、アオは「謎語」に、両者を受け入れる第三の名前を授けた。 「君の名は… 『問い路(といろ)』だ」 アオがその新しい名前を呼んだ瞬間、コトノハは静かに光を放った。 問い路…道を問うという意味。 その光の中で、謎語の魂は、ついに安定した。 二つの迷子の音は融合し、一つとなり、共存の音に変わった。 それは、答えのない問いの中にこそ、進むべき道があることを示す音。 アオは知った。 「まいご」は、読む人、使う人の心の
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1月7日読了時間: 2分
第二章:意味の審判者たち
アオは、この謎語を救うため、言葉の魂の故郷である大いなる泉へと向かった。 そこには、意味を司る「審判者」たちがいる。 まず初めにアオが会ったのは、【謎(なぞ)の審判者】。 全身が霧のようにゆらめき、その声は洞窟の奥から響く反響音のようだった。 「その言葉は、私の子だ。言葉とは本来、頭を使って解くべきパズルであるべきだ。人を試すために生まれた。すべてを語らず、すべてを問いかけるのがその役目。しかし、『まいご』だと?感情で迷うなど、本来の役割ではない。」 審判者は、言葉の曖昧さを「試練」として捉え、感情的な「迷い」を否定した。 「この子は、あなたの言葉に…、その考え方に魂が引き裂かれたのです! そんなものは試練でもなんでもない!ただの苦悩です!」 その傲慢な言葉に対し、思わずアオは反論した。 「言葉が居場所を失うなど、ありえぬ。それは、真理を導くための試練だ。ならば、ただのなぞの言葉の『めいご』に戻せばよいだけのこと」 謎の審判者はこれだけ伝えると、話すことは何もないというように固く口を閉ざし、アオが何を言っても開くことはなかった。...
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1月4日読了時間: 2分


第一章:探究者アオと「迷子の音」
シマとよばれるその街は、世界中の言葉が集まる言霊の漂流地だった。 ここで生きる人々は皆、言葉に宿る魂、つまり「言霊」の存在を知っていた。 そして、アオは、この街でただ一人の迷子言葉の保護者だ。 彼が保護をする言葉は、ただ道に迷った言葉ではない。 文法から外れ、意味の居場所を失った、不安定な響きを持つ言葉たちだ。 人々は、その言葉が持つ根源的な力を恐れ敬い、畏敬の念を込めて「謎語(めいご)」と呼んだ。 ある夕暮れ、アオの元に骨董屋の店主から、複雑な謎語を渡された。 店主に話を聞いてみれば、大量に仕入れた古書と古書の間にその謎語は紛れ込んでいたのだという。 その音は、まるで二つの異なる旋律が無理やり結びつけられ、不協和音を奏でているかのようだった。 謎語は『コトノハ』という大きな常緑樹の葉の裏に書かれていることが多い。 今回持ち込まれたコトノハには、「謎語」と筆のようなもので力強く書かれていた。 「めいご?… 迷子の言葉のそのものの事じゃないのか?」 アオは呟いた。 だが、言霊はこう訴えかけてくる。 「たすけて… まいご… 。ぼくは…どこへいくべ
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2025年10月27日読了時間: 2分
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